海部美知さんとのお話
梅田望夫さん、渡辺千賀さん、などとは異なる印象を持った海部美知さん。母親でありながら、文系でありながらシリコンバレーで働いていて個人的には謎な方だったが、実際に会ってみると非常に気さくな方でその雰囲気からかとても親近感を持てる方だった。
お話を通して、「その時折の時代背景」が彼女の人生に大きな影響を与えてきた
ことを強く感じた。スタンフォードへの留学(留学ブーム)、アメリカでの就職(日本の海外進出)など、実力はもちろんのこと、さらに各々の時代特有の波に乗ることで、シリコンバレーという地で働くことになり、現状に至るのであろう。(これは他のJTPAの開催メンバ共通かもしれない)
以下はメモ。
- 人と同じはヤダ
- 東海岸: エスタブリッシュメント社会
- 西海岸: アンチエスタブリッシュメント社会
- 起業する人が一番偉い
- エンジニアでMBAをとる人が多い
- 自分の家でできる仕事
- 起業は友達関係で人を集める。最後は信頼関係につきる。
- 今のベンチャーは買収を狙っている
- 今からのベンチャーは大変
- 景気は低迷しているが
- 初期投資の機会はまだある
- シリコンバレーは借金せず、ウォールストリートからもお金を借りない
- ここでは友達が作りやすい
- 西海岸は日本人がアメリカ社会にとけ込んでいて、日本人との心理的な壁がない
- 起業する文化が根付いており、エンジニアの奥さんも起業したりもする
- 今はまだダメだが、アメリカの壁をくずしたい。
最後に2つ質問してみた。
- ロールモデルはいるのか?
- 日本人にどうなってほしいか?
- 多様化してほしい。日本に残りたい人は残り、海外に出たい人は出てほしい。
その時代、その状況に応じて流れにのって選択してきた結果、この地にたどり着き、今こうしてお話をされている。エンジニアの視点は無かったが、その時代の流れをうまく利用して生きて行くのも、人生の方法として一つで、その結果より思ってもみない方向へ繋がっていくこともあるのだろう。
「時代の波」というあまり考えてこなかったことをとても意識させられるお話だった。
おまけ
日本で結婚してむこうでシリコンバレーでやっていこうと思うと、パートナーが現地の風土に合わなければ結構きびしいかもしれない。(奥さんが起業する風土)